平成25年度 事業報告書
【法人本部】
(自平成26年4月1日 至平成27年3月31日)
社会福祉法人翠明会は、平成9年5月に30床の特別養護老人ホーム、5床の短期入所、デイサービス等の機能を持った施設を開所し、平成19年6月には29床の地域密着型特別養護老人ホームと小規模多機能型居宅介護事業所を増設した。これまで、平成12年の措置制度から介護保険制度への移行、3年毎の制度改正等、その局面局面で様々な問題、課題を克服しながら、美甘地域の高齢者福祉施設の拠点としてその機能、責任を果たすべく努力を続けています。
平成26年度の各事業所の運営状況は部門別事項の通りですが、収支を見ますと、法人全体では介護保険収入が対前年比14,771千円(5.0%)増の311,304千円となりました。保険収入が増収となった主な要因は、その運営方針から小規模多機能が3,011千円と大きく減収になったものの、第一緑風荘が10,663千円(9.0%)、第二緑風荘が2,635千円(2.2%)、デイサービスが5,009千円(24.0%)の増収となったためです。
一方支出では、人件費が前年並みの219,349千円、固定資産取得支出が9,494千円(80.7%)減の2,266千円、事業費支出が2,594千円(5.3%)減の46,667千円、事務費支出が2,571千円(8.9%)減の26,331千円、積立金10,000千円(皆増)となっています。
平成26年度の事業の概要は、下記のとおりです。
月 日 |
事 項 |
平成26年
5月15日 |
決算監査の実施 |
5月21日 |
第1回評議員会の開催
議題 平成25年度事業報告書の承認 平成25年度資金収支計算書、事業活動収支計算書及び貸借対照表及び財産目録の承認 理事、監事の選任
第1回理事会の開催
議題 平成25年度事業報告書の承認 平成25年度資金収支計算書、事業活動収支計算書及び貸借対照表及び財産目録の承認 評議員の選任 |
5月25日 |
第2回理事会の開催 議題 理事長及び理事長職務代理者の選任 |
8月27日 |
第3回理事会の開催 議題 第二緑風荘施設長の選任 |
平成27年 1月27日 |
第2回評議員会の開催
議題 平成26年度補正予算 定款細則の一部改正 就業規則の一部改正
被服貸与規程の全部改正 地域密着型サービス事業運営推進会議設置要綱の制定 専決処分事項の承認
第4回理事会の開催
議題 平成26年度補正予算 定款細則の一部改正 就業規則の一部改正 被服貸与規程の全部改正 地域密着型サービス事業運営推進会議設
置要綱の制定 専決処分事項の承認
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3月30日 |
第3回評議員会の開催
議題 平成27年度事業計画の承認 平成27年度当初予算の承認 通所介護事業所運営規程の一部改正 第二緑風荘運営規程の一部改正
施設長の選任
第5回理事会の開催
議題 平成27年度事業計画の承認 平成27年度当初予算の承認 通所介護事業所運営規程の一部改正 第二緑風荘運営規程の一部改正 施設長の選任 |
事業報告書【事業部門別】
1 総括的事項
平成26年度は、第一緑風荘については前年度に比較してかなり利用増となりましたが、第二緑風荘は、入院が相次ぎ、前年度並みとなっています。また、小規模多機能事業所については、運営方針を変更したため前年度同様利用者が大幅に減っていますが、反対にデイサービスは大幅な利用増となっています。
こうした中、ある程度長期の法人運営を見据えながら行った職員の給与改定の効果が、多少なりとも見られてきた他、各方面での支出の点検を行い、可能なものから改善策を実施しています。
また、職員の意識改革とスキルアップ、モチベーションの維持、人材の育成と確保、利用者の安全性の確保及び処遇の充実、苦情解決への適正な対応等を重点に事業を推進してきました。特に「仕事をするのは人である。」という観点から、人材育成、スキルアップについては、研修等への積極的な参加により資質の向上に努めるとともに、職員の各種資格取得を推奨、支援し、結果確実に成果が上がっています。
2 部門別事項
1)特別養護老人ホーム緑風荘
入所者及びそのご家族等の要望に沿ったきめ細かいサービス計画を策定し、この計画に基づくサービスを提供し、処遇環境の向上に努めています。また、サービスの充実を図るため、ケア委員会、レクリエーション委員会等の各種委員会の活動にも力を注いでいます。その他様々な行事を企画し、入所者の方々に楽しんでいただいています。
平成26年度は、延入所者数は前年度に比較してかなり改善し、10,674人(前年度10,179人)、利用率は、97.3%(前年度93.0%)となりました。
2)短期入所介護事業所
短期入所の目的、利便性については、多くの方々に認識されており、多くは定期的な利用となっていますが、利用の方法、期間等の調整が難しく、利用者が横ばいという状況が続いています。
平成26年度利用者数は、1,235人(前年度1,282人)、利用率は、67.7%(前年度70.2%)となっており、今後も大きな変動がなく推移するものと推測されます。
3)通所介護事業所
介護保険対象者については定員15人で運営され、地域の高齢化の進展もあって需要が高まり、利用者が増加しています。平成26年度の延べ利用者数は、介護保険対象者が2,221人(前年度1,655人)で34.2%の増、生きがいデイサービスは、昨年9月から実施日を木曜日から火曜日に変更した影響で697人(前年度815人)と14.5%の減となりました。
4)在宅介護支援センター
在宅介護支援センターは、真庭市の委託を受け真庭市包括支援センターのブランチとして要支援及び特定高齢者やその家族方等に対し、在宅介護等に関する総合的な相談に応じ、介護予防や各種福祉サービスの利用について連絡調整を行っています。
平成26年度の相談、指導件数は、561件(前年度677件)となっています。
5)居宅介護支援事業所
居宅介護支援事業所は、訪問、面接、モニタリング、ケアカンファレンスを重点的に実施していますが、サービス提供事業所の選択肢少ないこと等により対応に苦慮しています。このような状況の中、美甘地域で唯一の事業所として利用者のニーズに基づいた適正な介護サービス計画の樹立により、在宅での生活支援を進めています。
平成26年度の利用者は、426人(前年度394人)となっています。
6)地域密着型特別養護老人ホーム第二緑風荘
第二緑風荘はユニット型入所施設で、入所者は家庭的な雰囲気の中で暮らし、住まう場所となっています。「利用者の暮らしを支える」という基本理念に基づいた介護を行っており、職員は集団処遇から個別援助へとケアについての基本的な概念、方針を実践すべく努力を続けています。
平成26年度は、長期入院者があったため、延利用者は前年度同様の10,179人(前年度10,167人)で、利用率は96.2%(前年度96.1%)となりました。
7)小規模多機能型居宅介護事業所
小規模多機能型事業所は、住みなれた家庭や地域での生活を支援するため、通いを中心として利用者の様態や希望に応じて訪問や泊りのサービスを組み合わせて提供するもので、利用定数は、12人で、現在登録者は、6名となっています。平成24年4月から運営基準が改定され、独自に夜勤者を設置することが義務付けられたことにより、職員の配置、経営面を考慮すると宿泊を最小限に留めなければならず、忸怩たる思いで運営を続けています。
平成26年度は、延利用者が1,536人(前年度1,630人)と94人(5.8%)の減、内通い利用者は1,381人(前年度1,552人)で171人の減、訪問は132人(前年度46人)、宿泊利用者は23人(前年度32人)となっています。 |